APMLから、興味の更新とその可搬性を考える

 以前フィードアグリゲーターをBloglinesからlivedoorReader(LDR)へスイッチしたのは、各フィードごとに重み付けができる「レート」機能と、ショートカットキーの充実がポイントだったし、後発ながらそういった評価(+軽快な挙動)によって乗り換えユーザーを多く獲得していった経緯があったと記憶している。

 APMLはLDRの「レート」機能のような実装を汎用的に定義し、ユーザーが明示的に自分の興味をプログラムに伝える一方で、アプリケーションレベルで自動的かつ継続的に個人の興味の更新(変な言い方だが)していくことができるようになる。
 そしてそれに応じた情報の提示をしていく可能性をひらく(XMLSchemaによるAPMLの構造定義では自動収集されるimplicitデータとユーザー任意のexplictデータを区別している)。


 今現在LDRのレートはフィード登録時、あるいは登録編集画面で任意に設定するexplicitな仕組みになっているが、フィード参照回数、記事参照回数、記事リンク先訪問回数などは履歴として取得できるので、今の実装でもLDRローカルで自動レイティング、及び関連フィードや記事の提示が可能だ。
 これはAmazonの「おすすめの商品」機能と「この商品を買った人はこんな商品も買っています」機能に準えて考えることもできるだろう。implicitな興味(それが本質的な興味かどうかはわからないが)を自覚させられる局面はAmazonやGoogleによって既に我々は多数経験している。

 APMLによって蓄積&書き出される個人の興味情報は、フィードのインポート/エクスポートの際使われるOPMLファイルのようにXMLベースのAPMLファイルとして持ち出すことができる。


 また、「興味の鮮度」を考えたとき、アプリケーション層では正の興味だけでなく負の興味も捕捉しながら、ユーザーの興味関心を快いレベルで攪拌するような巧妙な情報提示を行っていくようになるだろう。これについては今後もう少し展開したい。